あらすじ東京都杉並区の一軒家に住む双子の兄弟の高倉冠葉・晶馬は、不治の病に冒された妹の陽毬と3人だけで慎ましくも仲良く暮らしていた。冠葉と晶馬が担当医に陽毬の余命が長くないことを宣告されてから数日後、自宅へ帰ってきた陽毬は兄たちと一緒に水族館へ遊びに行くが、その日のうちに容態が急変して命を落としてしまう。
最愛の妹の死に冠葉と晶馬は悲嘆に暮れるが、陽毬は水族館で買ってきた謎のペンギン帽の力によって突如蘇生した。しかし、陽毬は別人格「プリンセス・オブ・ザ・クリスタル」へ変貌して冠葉と晶馬に「生存戦略のため、ピングドラムを手に入れろ」と命じる。
プリンセスは何者なのか、「ピングドラム」とは一体何なのか。まともな説明を一切与えず、プリンセスは一方的に冠葉と晶馬へ命令を下す。彼女の力によって陽毬が延命されていることを知った2人は、他の人には見えない3匹のペンギンを与えられ、命令通り別の高校に通う荻野目苹果の追跡を始める。すると、一見普通の女子高生に見えた苹果が2人の担任である多蕗桂樹のストーカーであるという意外な正体を知ることとなる。ストーカーのストーカーと化して悩む冠葉と晶馬をよそに、偶然出会った陽毬と苹果は仲良くなるのだった。